イラストの展示即売会行ってきた。すっごい、楽しかった!! いやあ、すげえよほんと。明日とかもう一回行きたいくらいだよ本当に。


受付をして一人でふらふら見始めようかな、と少し歩いたところで、ついさっき受け付けをしてくれたおねいさんが、声を掛けてきてくれた。普通ならここでうざいなあとか思うんだけど、ここのスタッフってことはどう考えても同類の人なので、むしろ嬉しい。どのイラストレーターさんがお好きですか、とか。漫画アニメ小説同人誌あたりではどのへんがお好きですか、とか。いきなりコアな話。たっのしい。ただ私はやっぱり小説好きな人なので、絵師さんにはそんなに詳しくない。ゲームもしないし。ただ、私でも聞いたことのあるゲームの絵を描いてる人とか、たくさんいて。ティルズから顔の無い月まで色々。
いやー今日出てるっていう人の中では道原かつみさんかなー、と言ったところ、「ありますよ!」と絵の前まで案内してくれた。これがまた絶品なの!! ヤンとラインハルトが、三次元チェスをしてるの! で、その周りに、同盟軍の面々と、帝国軍の面々がいてその様子を見てるの!! もちろん原作でこんなシーンはあるはずもない。道原さんGJすぎる。一目見ただけで傑作なのは分かるんだけど、じっくり見ていくとどんどんその凄さが分かってくる。ああこれ絶対ヤンが負けててシェーンコップがチャチャ入れてるんだろうなあ、とか。で、あれ、ユリアンがいない!ってまず思った。あと顔を見て誰なのかぱっと分からない人が何人かいるなあ、と。帝国は……あれ、ロイエンタールがいるのにミッターマイヤーがいないじゃないか!! えっと、同盟のこれはパトリチェフで、こっちはフィッシャーさんか? 奥にいるのはメルカッツ提督で、んー、あれ、分からないのが二人いるぞ。アッテンボローじゃないし…コーネフさんか。帝国はラインハルトとキルヒアイスと、オーベルシュタインと、ロイエンタール。ケンプぽい人がいて、分からないのが一人。(書いててちょっと記憶があやふやになってきた)
…………。ヤンとラインハルト、座ってる姿勢だけど椅子がないなあ。と、ここでピンときて。
まさか、まさかと思うけど、これって……。激しくネタバレになってしまうので共通点は書かない事にして、その共通項なら、やっぱりコーネフで間違いない、もう一人はラップだろう、と納得がいく。ケンプもそうだな。あとはもしかしてルッツあたりか…? アイゼナッハ…は…あれ?どうだろう? どうしても分からない帝国の一人……。
うわあああ道原さんこえーーー。この絵すげーーーー。傑作すぎる。


そうそう、おねいさんが「これね、化けるんですよ」と言っていて、ちゃんと台(?)に置いて見せてくれた。そこで「ちゃんと化けるのみて欲しいのでちょっと2分ほど見ててください」と言って姿を消して、その間惚れ惚れしていて、そうしたら後ろから声を掛けられた。「ああ、すごい幸せそうな後ろ姿…」とかって(笑)。うあ。ハートマーク飛び散らかしてたかもしれんw
展示即売会のスタッフのおにーさんだった。ただ、このおにーさん、銀英伝大好きでしかも同盟派だというので、ひとしきり絵の素晴らしさとかヤンの魅力とかで話が盛り上がってしまった。いやあ、もう、すげえなあ。楽しいなあ。女性の銀英伝ファンは8割方が帝国派らしい。そうかも。上に書いたキャラの共通項も、おにいさんとの話の流れで出てきたもの。で、まあ、オチは分かると思うけど、そのおにーさんだって単に趣味でオタ話をしに来たわけじゃない。魅力を語って、「で、これが家にあると良いと思いませんか?」と。2時間くらい営業されてしまった。いや、いや、あの、ごめんなさいお金ないです。と正直に言ったけど、頑張るおにいさん。うう、営業の鑑だよ…。なんか頑張って値段をちょっと下げてくれようとしたり、私の現状をちゃんと聞いてくれたり、すんごい心揺さぶられるんだけど、無いお金は払えないわけで。ていうか現状だってかなり色々我慢してるのに…。
私もその魅力に負けて、本気で欲しいなあとか思ってしまうから良くないんだろうなあ…。おにーさんも頑張ろうって思っちゃうんだろうなあ……。
ちなみに、「化けるよ」っていうのは、本当。おにーさんがちゃんと照明を当てると(自然光に近いライトらしい)、なんかすごい浮かび上がるというか、深くなるというか、輝きだすというか、ほんとにそんな感じ。肌の色とか目の色が、生き生きとしてて、声が聞こえてきそうな。三次元チェスが本当に立体に見える。背景が宇宙空間なんだけど、それもなんか深くて。照明ひとつでこんなに違うものかな。版画で、一色一色、職人が手作業で刷っている物だそうで(それもすごい)、印刷よりずっと絵が深い。網点とかないもんね。ラインハルトの白磁の肌よりもヤンの温かみのある頬に触れたくなる。あああああ。欲しいーーーーー。
本体価格48万円だけどね!! ちくしょう無理!! おにーさんがどんなに頑張ってくれても私が買える域にまでは下がらないだろう。ていうかそんな値段をつけたら絵に失礼だ。
ごめん……ごめんよおにーさん……。電卓片手のおにーさんが、実際に私の経済状況を叩いてくれた。平均して月にこれだけ手元に入って、家賃がいくらで、光熱費がいくらで、食費がいくらで……。数字を引いていく。携帯電話、奨学金、ネット回線、諸々……、そしたら悲しくなる結果だった……。ううう……。
このおにーさんもお店の偉い人みたいなんだけど、ついに更に偉い人が出てきて、ちょっと私の話を聞いて、この人は決断が早かった。おつかれさまでした、とすっぱり諦めてくれた。そう、粘れば買ってくれる客と、粘っても買ってくれない客の見切りを早くつけるのも営業としては必要な能力…。ああでも個人的にすごい好きだよ、おにーさんみたいな情のあるタイプの営業さん。お金があれば客になりたいタイプの営業さんだ。同盟派だし。イケメンだしw


常套句なのかもしれないけど、「すごい幸せそうな笑顔をしてる」って何度も言われた。そりゃー、あの絵を見せられて笑顔にならない銀英ファンがどこにいるんだろう!! フェザーン派の超レアなファンくらいだろう。ああ。ちょっと、あの絵がまた見たい。賞味2時間くらい見てたけど、まだ見たい。ずっと見ていたい。いいなあ……いいなあほんとうに……。
で、話をしていた中で知ったのだけど、道原さんの版画の中で、同盟ものは少ないらしい。ほとんどが帝国のものになるらしい。ラインハルトのピンとか。ラインハルトとキルヒアイスの2ショットとか。双璧とか。うわあ……なんかもう現物見なくても、まさに言葉どおり「絵になる」のが分かる。うん。売れるだろう。描きたいだろう。ヤンのピンなんてもう残ってないらしい。同盟サイドのも。あんまり数を作らないから、すぐに売れてしまうんだって。うーん…なんか聞くにつけて可哀相になってくるくらいに同盟側の絵が少ない。ヤンのピン絵かあ……。なんか、いまいち、映えないよね(笑)。華がないというか(笑)。っていうのがヤンの魅力ではあるんだけど。
ああやべえ……。もう一度あの絵に会いに、行く気満々でいます。買えないけど…! おにーさんに謝りたいくらい申し訳ないけど……! でもまたあの絵が見たい!
うあーいつか欲しいなー……。もうー…。私の中で銀英伝が、どれだけ大きいか。


ん、そういえば他の展示はざっと回ったけど、あんまりじっくりゆっくり見られなかったな。ほとんどずっとおねえさんと一緒に回ってたみたいもんで、解説してくれたりちょっとコアな話をしたり楽しかったけど。なんていったかな…結構好きな感じの絵師さんがたくさんいたよ。土日に行ってじっくり見られるかどうか分からないけど、まあでも折角近いし入場無料なのでまた行こう、と本気で思っている。