「あーぁ、早く真山から卒業したい」
だなんて、あゆは強がりであっても決して言わない。そんなのはあゆじゃないし、ハチクロじゃない。
あゆに関して言えば、野宮さんの気持ちには気づいてるし確かに野宮さんも嫌いじゃないけど、仮に野宮さんに惹かれる微かな気持ちを認めたりしたら、じゃあ今まで何年も片思いして一途に大切にしてきた想いは一体どこへ行くの、あんなに好きだった気持ちがこんなふうに終わるなんて、そんな程度の想いだったわけじゃないのに!……ていう葛藤が一番のクライマックスである筈なのに。うじうじ悩んでる訳じゃないけど、人を好きだとか嫌いだとか強く思った気持ちって、ある瞬間を境にぷっつり終わったりしないから、そんな変化の過程がイイのに。
森田さんが別人だとか花本先生はそんなんじゃないとかリカさんはもっと儚いとか、そういうレベルじゃなく、もうすっかり別物にリストラクチャーされているな。表面のストーリーだけなぞられたってねぇ…。あーぁ、は此方だ。


そういえば3月のライオン、あれってタイトルがすごい気になる。1巻だけではライオンが一体何なのかさっぱり分からない。3月は、まあ分からなくはない符合があるけど。気になる気になる。